007

巴絵の甘美な夜



・・・・・・・・・・・誘惑の試着室<6>・・・・・・

「お待たせしました」

試着しているパンティと同じデザインらしい純白のブラを手に、店主が戻ってきた。

「脱いでくだすった? じゃ、これね。ご自分で着けてみてくださる?」

店主が渡すブラを、巴絵はなるべく肩にかけたシャツがずり落ちないように、こわごわ胸にあてた。

「あなた、独りでブラ着けるとき、シャツをはおったりしてないでしょ?」

微笑みながら言いざま、店主は巴絵のシャツを取り去った。

「こうしないと、あなたのブラの着け方、よく見えないのよ。さ、着けてみて」

言い方は優しかったが、どこか拒否できない毅然とした雰囲気をもって店主は言った。

巴絵は、いつもしているやりかたで、ブラの肩ひもに腕を通し、

乳房をカップにそっと包みこませると背中のホックをかけた。


それはデザインこそ着けているパンティとおそろいだが、素材の感じが少し違っていた。

パンティと同じような感触だが、縫い目というものが見当たらない。

パンティは、ややヘアが透ける程度だったがブラはそうではなかった。

乳首の輪郭どころか、乳輪まではっきり見えるのだ。

「既製品だとA70と75の中間くらいかしらね」

ブラの肩ひもを調整してやりながら店主が言った。

「あなたのブラの着け方は、それでオシマイ?

それじゃぁサイズの合ったものが手に入っても、着け方が正しくないわ。失礼して手を入れるわね」

店主は巴絵の試着しているブラのカップに、おもいきり手を入れてきた。

「ブラっていうのはトップ、つまり乳首の位置がきっちりカップのトップに合ってないと、

綺麗に見えないのよ。それにボリューム感も、実際より小さく見えてしまうの」

言いながら店主は、カップ中央に乳房全体を寄せるようにしていたが

「乳首の位置、なおすわね」

と、巴絵の陥没ぎみの乳首を、ひっぱるようにした。


店主の温かい指先につままれ、みるみる頭をもたげてきた巴絵の乳首は、

うすいブラカップを押しあげるような形でカップごしに突起した。

巴絵はもはや立っているのがつらくなってきていた。

さきほどから顔近くに店主の美しい顔が行きつ戻りつしているので、

ミツコの甘美で濃厚な香りが巴絵の嗅覚をくすぐりつづけていた。

しかもいきなり、自分以外たった一人の男しか摘んだことのない乳首をひっぱられたのだ。

「んふぅ・・・・・」

巴絵はよろけそうになり、店主の肩さきにつかまった。

「あら?大丈夫?」

店主は巴絵の背中に手をまわし、指先でささえるようにした。

とたんに巴絵の背中を中心に、体に電気が走った。

巴絵はただハァハァと、せわしない息をするのが精一杯であった。

「もう少しがんばってね。ブラの採寸してからパンティを合わせますから」

巴絵が漏らしたタメ息を、顔近く寄せている店主が聞き逃したはずはなかった。


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